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安全・安心な食を未来へ/長野・上田市でフォーラム 立場超え連携を(日本農業新聞)

「かけがえのない農業を産地から子どもたちに伝えたい」と語る柿嶌実行委員会会長(右)(4日、長野県上田市で)

 「食と農メガアライアンス2023~安全・安心な食料を未来へ」と題したフォーラムが4日、長野県上田市菅平で初めて開かれた。世界的視野から食と農の課題を考え、得た知識や人脈を地域に持ち帰って活動に生かすのが狙いだ。

 職業や地域、年代を超えて組織する実行委員会の主催。実行委員が趣旨賛同者へ声をかけ、多様な立場の約80人が国内外から集まった。メガアライアンスには「一人ではできないことも、志のある人たちの“大きく強い連携”で解決できる」との意味を込めた。

 11人がスピーチ。第1部「食と農の連携と未来への指針」では、藤木眞也参院議員が食料安全保障について解説。「農畜産物を適正価格で購入することが農家経営の継続につながる」と呼びかけた。元国連大使の吉川元偉さんは「村づくり、農業、脱炭素エネルギーと各スピーチには“持続可能”が共通する」と指摘した。

 第2部スピーチ「子どもたちに引き継ぐ食料・農業」ではJA信州うえだ女性部長で、JA全国女性組織協議会の久保町子会長が登壇。「次代の子どもに重要なのが食農教育。広い連携が活動を長く継続させる」と話した。

 実行委員会の柿嶌洋一会長(全国農協青年組織協議会参与)ら3人のパネルディスカッションは「食と農の未来予想図」を討議。柿嶌会長らと交流のある(株)玄海の矢野賀也社長は「生産現場の真実と生産者の思い、ビジョンを伝えるのが東京の飲食店の役割」と語った。

 第3部は交流会。上田産食材を使った料理と、地元産のワインや日本酒を味わいながら今後の連携へ議論をし、つながりを深めた。

 【2023年11月05日付日本農業新聞掲載】

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