Media マスコミ掲載

活力創造本部改組へ/首相 食料安保強化を検討(日本農業新聞)

 岸田文雄首相は30日の参院予算委員会で、食料安全保障の強化に向け、政府の「農林水産業・地域の活力創造本部」を改組する考えを示した。改組した組織で「食料安保の強化についてもしっかりと検討し、政府一体となって取り組んでいきたい」と述べた。食料安保を巡って政府に対策本部の設置を求めた自民党の提言を踏まえたとみられる。同党の藤木眞也氏への答弁。

 同本部は安倍晋三政権時の2013年に設置した。首相を本部長とし、官房長官と農相が副本部長、関係閣僚が本部員に名を連ね、農業の成長産業化に向けて、担い手への農地集積や農産物輸出、6次産業化の推進といった議論を主導してきた。

 岸田首相は「名称はともかく、ぜひこの組織を改組する」と述べた。同本部は昨年末、「農林水産業・地域の活力創造プラン」を改訂し、スマート農業の推進といった成長産業化を重視する方針を示していた。改組に伴い、食料安保に従来以上に重きを置く考えを示した格好だ。

 首相は、近くまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)で「食料安全保障の強化に向けた考え方をしっかり示す」とも強調した。「将来にわたる食料の安定供給の確保に必要な政策」の具体化に意欲を示した。

 【2022年5月31日付日本農業新聞掲載】

Contact お問い合わせ

TOP